TAKKEN
宅地建物取引士の問題解説
問題
詐害行為取消権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば最も適切なものはどれか。
- ア 詐害行為取消権は、裁判外で意思表示をすることによって行使することができる。
- イ 債務者の行為が財産権を目的としないものであっても、債権者は詐害行為として取り消すことができる。
- ウ 詐害行為取消権は、債務者の資力が十分にある場合であっても行使することができる。
- エ 債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができるが、その行為によって利益を受けた者がその行為の時に債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
出典:オリジナル問題|参考範囲:民法・借地借家法・区分所有法・不動産登記法(2026年4月1日現在施行の法令)、国土交通省・法務省の公表資料、不動産適正取引推進機構の試験要綱・出題範囲
正解と解説
正解:債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができるが、その行為によって利益を受けた者がその行為の時に債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
解説:債務者が財産を不当に減らして債権者を困らせる行為を、後から取り消せるようにする仕組みです。詐害行為取消権は、債務者が債権者を害することを知ってした行為について、受益者が悪意である場合に、裁判所に請求して取り消すものです。受益者が善意のときは取り消せません。財産権を目的としない行為は対象外で、債務者が無資力であることも要件です。この点から、エが最も適切だと判断できます。
ひっかけ注意:「裁判所に請求して行使(裁判外不可)」「受益者が善意なら取消不可」「財産権を目的とする行為が対象」「債務者の無資力が必要」を頭に置いておくと、ひっかけに強くなります。
他の選択肢はなぜ違う?
- ア詐害行為取消権は、裁判所に請求して行使しなければなりません。裁判外の意思表示によって行使できるとするのは誤りです。
- イ財産権を目的としない行為は、詐害行為取消権の対象になりません。取り消すことができるとするのは誤りです。
- ウ詐害行為取消権は、債務者が無資力であることが要件です。資力が十分にある場合でも行使できるとするのは誤りです。
この問題について
各法令の条文と試験範囲を参考に、Sikaku Master向けに独自作成した問題です。公式試験問題・過去問題の転載ではありません。
不動産適正取引推進機構の過去問題は無断転載が禁止されているため、本問は条文・制度に基づく独自問題として作成しています。