TAKKEN
宅地建物取引士の問題解説
問題
宅地建物取引業者が自ら売主となる宅地建物の売買契約における損害賠償額の予定等の制限に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア 損害賠償額の予定を定めなかった場合、買主の債務不履行により売主が請求できる損害賠償の額は、代金の10分の2が上限となる。
- イ この制限は、買主が宅地建物取引業者である場合にも適用される。
- ウ 債務不履行を理由とする契約解除に伴う損害賠償額の予定と違約金を定めるときは、これらを合算した額が代金の額の10分の2を超えてはならない。
- エ 損害賠償額の予定と違約金の合算額が代金の10分の2を超える定めをした場合、その定めは全体として無効となる。
出典:オリジナル問題|参考範囲:宅地建物取引業法・同施行令・同施行規則、国土交通省の解釈・運用の考え方、2026年4月1日現在施行の法令、不動産適正取引推進機構の試験要綱・出題範囲
正解と解説
正解:債務不履行を理由とする契約解除に伴う損害賠償額の予定と違約金を定めるときは、これらを合算した額が代金の額の10分の2を超えてはならない。
解説:これはプロの売主が素人の買主に重い違約金を課しすぎないよう歯止めをかける仕組みです。宅建業者が自ら売主となり、宅建業者でない買主と売買契約を結ぶ場合、債務不履行による解除に伴う損害賠償額の予定と違約金は、合算して代金の2割が上限です。これを超える定めをしたときは、定め全体が無効になるのではなく、2割を超える部分だけが無効になります。一方、損害賠償額の予定をまったく定めなかった場合には、この2割という枠は関係なく、実際に生じた損害額を立証してその全額を請求できます。また、この制限は8種制限の一つなので、買主も宅建業者である取引には適用されません。
間違えやすい点:「予定+違約金は合算で2割まで」「超えた部分だけ無効」「定めがなければ実損害を全額請求できる」「業者間には適用なし」と覚えておくと迷いません。
2026年4月1日基準メモ:損害賠償額の予定等の制限(8種制限)のルールは、2026年4月1日施行の現行法令に基づく扱いです。
他の選択肢はなぜ違う?
- ア予定を定めなかった場合は2割の枠に縛られず、実際の損害額を立証して全額を請求できます。
- イ8種制限は、買主も宅地建物取引業者である場合には適用されません。
- エ全体が無効になるのではなく、代金の10分の2を超える部分だけが無効になります。
この問題について
各法令の条文と試験範囲を参考に、Sikaku Master向けに独自作成した問題です。公式試験問題・過去問題の転載ではありません。
不動産適正取引推進機構の過去問題は無断転載が禁止されているため、本問は条文・制度に基づく独自問題として作成しています。