TAKKEN
宅地建物取引士の問題解説
問題
宅地建物取引業者が自ら売主となる宅地の売買契約(買主は宅地建物取引業者ではない)におけるクーリング・オフの効果に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア 売主である宅地建物取引業者は、すでに受領した手付金等の返還を、買主が物件を明け渡すまで拒むことができる。
- イ クーリング・オフができる旨及びその方法を告げる書面の交付がなくても、契約から8日が経過すればクーリング・オフはできなくなる。
- ウ クーリング・オフによる申込みの撤回又は契約の解除は、その旨を記載した書面を発した時に、その効力を生ずる。
- エ クーリング・オフがされた場合、売主である宅地建物取引業者は、買主に対し損害賠償又は違約金の支払を請求することができる。
出典:オリジナル問題|参考範囲:宅地建物取引業法・同施行令・同施行規則、国土交通省の解釈・運用の考え方、2026年4月1日現在施行の法令、不動産適正取引推進機構の試験要綱・出題範囲
正解と解説
正解:クーリング・オフによる申込みの撤回又は契約の解除は、その旨を記載した書面を発した時に、その効力を生ずる。
解説:クーリング・オフは、業者の事務所以外での不意打ち的な契約から買主が落ち着いて抜け出せるようにする仕組みです。クーリング・オフの撤回・解除は、書面(電磁的記録を含む)を発した時に効力を生じます(発信主義)。クーリング・オフがされても、売主の宅建業者は損害賠償や違約金の支払を請求できず、受領した手付金等を速やかに返還しなければなりません。8日の起算は「クーリング・オフができる旨とその方法を書面で告げられた日」からです。ですから、この書面の交付がなければ、契約から8日が経過してもクーリング・オフができなくなることはありません(引渡しを受けかつ代金全額を支払うまで可能)。
この問題の見方:「効力は発信時」「業者は損害賠償・違約金を請求できない」「告知書面がなければ8日は進まない」の3点で判断すると迷いません。
他の選択肢はなぜ違う?
- ア業者は受領した手付金等を速やかに返還しなければならず、返還を拒むことはできません。
- イ告知書面の交付がなければ8日は起算されず、引渡しかつ代金全額の支払までクーリング・オフができます。
- エクーリング・オフがされても、業者は損害賠償や違約金の支払を請求できません。
この問題について
各法令の条文と試験範囲を参考に、Sikaku Master向けに独自作成した問題です。公式試験問題・過去問題の転載ではありません。
不動産適正取引推進機構の過去問題は無断転載が禁止されているため、本問は条文・制度に基づく独自問題として作成しています。