TAKKEN
宅地建物取引士の問題解説
問題
抵当権によって担保される債権の範囲に関する次の記述のうち、民法の規定によれば最も適切なものはどれか。
- ア 抵当権者は、利息その他の定期金を請求する権利を有するときは、後順位抵当権者等がいる場合、原則として、その満期となった最後の2年分についてのみ抵当権を行使することができる。
- イ 抵当権者は、満期となったすべての期間の利息について、常に抵当権を行使することができる。
- ウ 抵当権は、被担保債権の元本については担保するが、利息については一切担保しない。
- エ 遅延損害金については、利息とは別枠で、最後の5年分まで抵当権を行使することができる。
出典:オリジナル問題|参考範囲:民法・借地借家法・区分所有法・不動産登記法(2026年4月1日現在施行の法令)、国土交通省・法務省の公表資料、不動産適正取引推進機構の試験要綱・出題範囲
正解と解説
正解:抵当権者は、利息その他の定期金を請求する権利を有するときは、後順位抵当権者等がいる場合、原則として、その満期となった最後の2年分についてのみ抵当権を行使することができる。
解説:抵当権は、お金を貸した人がその担保から優先的に回収できるようにする仕組みです。抵当権は元本のほか利息・遅延損害金等も担保します。ただし後順位抵当権者等の利害関係人がいる場合、利息その他の定期金や遅延損害金については、原則として満期となった最後の2年分についてのみ抵当権を行使できます。これは、後ろの順位の人が回収できる分まで先順位者に取られすぎないよう調整するためです。以上から、アが正解です。
ひっかけ注意:「利息・遅延損害金は原則最後の2年分」「元本は全額担保」を押さえておくと、全期間の利息とする肢、利息を担保しないとする肢、5年分とする肢の誤りを見抜けます。
他の選択肢はなぜ違う?
- イ後順位抵当権者等がいる場合、利息については原則として最後の2年分についてのみ抵当権を行使できます。常にすべての期間の利息について行使できるとするのは誤りです。
- ウ抵当権は、元本のほか利息その他の定期金も(原則として最後の2年分の範囲で)担保します。利息を一切担保しないとするのは誤りです。
- エ遅延損害金についても、利息その他の定期金と通算して、原則として最後の2年分について抵当権を行使できます。別枠で5年分とするのは誤りです。
この問題について
各法令の条文と試験範囲を参考に、Sikaku Master向けに独自作成した問題です。公式試験問題・過去問題の転載ではありません。
不動産適正取引推進機構の過去問題は無断転載が禁止されているため、本問は条文・制度に基づく独自問題として作成しています。