TAKKEN
宅地建物取引士の問題解説
問題
賃貸借における費用の償還に関する次の記述のうち、民法の規定によれば最も適切なものはどれか。
- ア 賃借人が支出した有益費は、その支出の時に直ちに全額の償還を請求することができる。
- イ 賃貸人は、賃借物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負わない。
- ウ 賃借人が賃借物について賃貸人の負担に属する必要費を支出したときは、賃貸人に対し、直ちにその償還を請求することができる。
- エ 賃借人が支出した必要費は、賃貸借が終了した時にのみ償還を請求することができる。
出典:オリジナル問題|参考範囲:民法・借地借家法・区分所有法・不動産登記法(2026年4月1日現在施行の法令)、国土交通省・法務省の公表資料、不動産適正取引推進機構の試験要綱・出題範囲
正解と解説
正解:賃借人が賃借物について賃貸人の負担に属する必要費を支出したときは、賃貸人に対し、直ちにその償還を請求することができる。
解説:賃貸借では、借主が立て替えた費用を貸主に取り戻せる場面があります。まず貸主は、賃借物の使用収益に必要な修繕義務を負います。賃借人が賃貸人の負担に属する必要費(本来は貸主が出すべき修繕費など)を支出したときは、直ちにその償還を請求できます。一方、有益費(たとえば物の価値を高める改良費)は、賃貸借終了時に価格の増加が現存する場合に、支出額又は増価額の償還を請求できます。よって、正解はウです。
見分け方:「必要費は直ちに償還請求可」「有益費は賃貸借終了時に増価が現存する限度」「賃貸人は修繕義務を負う」を意識しておくと、似た肢のひっかけが見えてきます。
他の選択肢はなぜ違う?
- ア有益費は、賃貸借終了時に価格の増加が現存する場合に償還を請求でき、その支出の時に直ちに全額の償還を請求できるものではありません。直ちに全額請求できるとするのは誤りです。
- イ賃貸人は、賃借物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負います。修繕義務を負わないとするのは誤りです。
- エ必要費は、賃借人が支出したときに直ちに償還を請求することができます。賃貸借終了時にのみ請求できるとするのは誤りです。
この問題について
各法令の条文と試験範囲を参考に、Sikaku Master向けに独自作成した問題です。公式試験問題・過去問題の転載ではありません。
不動産適正取引推進機構の過去問題は無断転載が禁止されているため、本問は条文・制度に基づく独自問題として作成しています。